物件を見る前に600万円以上の損を防ぎ、夫婦円満が続く秘訣もコンサルティングする、不動産の家庭教師の嶌田(しまだ)です。
自宅に限らず不動産を買うことを多く経験する方は、ほんの一握りの方でしょう。
「買うことを考えてみようかな?」
周りに経験談を求めた時に≪自分に適した話し≫が聞けたら、嬉しくないですか?
でも、他人様の家庭事情は当然に違うのですから話すほうも難しいでしょうね。
そんな時に、こうしてネット検索をしてみたり情報誌に目を通します。
『一生に一度の買い物』よく耳にする言葉ですね。
この刷り込みこそが損と失敗の元凶だということ、ご存知でしょうか?
「家は3度買わないと、本当に良いものには巡り合わない」
こんな言葉もあるんですよ?
人生で一番大きな買い物である住宅。
正しい知識ってなんでしょうね?
世間では多く使われていても、意外なほど損に繋がる知識は溢れています。
そんなお話しを4つほど挙げたいと思います。
将来、お子さんから相談や質問をされるかもしれません。そのときに、この話ができれば、何百万円もの損や後悔からお子さんを守ってあげることができますよ。
今回の記事で、そんな自分になっちゃいましょう♬
まずは、結論
初めて自宅を買う人の平均データ
これが要らない4つの話し(情報)です。
・平均年齢
・家族構成
・平均年収
・平均予算
どれをどんなに詳細に解説していようが、どうでもいい話しです。
想像してみてください。
仮にあなたの家庭が4つのデータ、すべての平均数値だとしましょう。
嬉しいですか?
もう安心ですか?
平均データ通りに物件条件を並べて買えたら、安心と信用は持てそうですか?
そう、平均値であればあるほど『自分に適した答え』が気になるものなんです。
それとは逆に、すべて平均値から外れていたとしましょう。
これもまた『自分に適した答え』が気になりますよね?
そもそも、すべて平均値のご家庭ってどれぐらいの数が存在するのでしょうね?
平均値ということは、数が最も多い可能性を示します。
極端な話し、最大値の集まりと最小値の集まりの集計データを作ったとします。
それでも、実在しない「平均値の家庭」が示されてしまうんですよね。
4つのデータすべての平均値に当てはまるご家庭は、実は珍しい家庭状況になることに気付いてください。
見知らぬ誰かが作ったデータや記事による安心感の提供で安心しないことがポイントです。
平均と依存性
どの家庭も状況が違うのですから、違って当たり前。
違うからこそデータを使わず、一組一組のお客様状況と向き合うことで、適したものと望むこと、この2つの両立を目指せると思っています。
平均データと現実って、矛盾していません?(笑)
平均値を前面に出すと「分からないから不動産会社に行かなくちゃ」と不動産会社への来店を促し、なおかつ、頼らざるを得ない依存性を高める心理手法であるということです。
平均値のデータに目もくれず、はじめから『自分に適した答え』だけを探して、知って、考えることが大切です。
データ主義者は、住まいのコンサルティングに不向きです。
それとは別に、計算式はとてもとても大切です。
同じ左脳を使われるにしても、コツを押させて聞きましょうね。
人様は、人様。自分は、自分。
隣りの芝は青く見えるだけです。
この区別する感覚を維持してくださいね。
営業マンの「皆さん、そうしていますから」の言葉に流されて、購入を決断することになるのは、区別する感覚が鈍っているときです。
よく言いますよね?
「日本人は、皆と同じが好き。安心する。」って。
それは暗示であって、ご自身への適正とは無関係です。
購入するか否かの決断の際に「皆がしているから」という要素で決めることは、本当にオススメしません。
建設・不動産業界に20年近く携わっていますが、これまで2つとして同じ契約や当たり前の契約なんてありませんでした。
人生で一番大きな買い物だからこそ、迷っているところに営業マンが「この物件にしましょう。」などと背中を押してきたときには、一旦立ち止まる。これを意識してください。
一度帰宅して家族会議を開くこともオススメしています。
落ち着いて検討しましょう。
その迷いの中に、ご自身にとって大事な大事な何かがあったりするのですから。
頼るべき先
人生設計を立てるための数字やグラフの作り方が分からない・・・
それなら、頼るべき職業はファイナンシャルプランナー(FP)です。
独立系FPやFP事務所の方がオススメです。
資格としてFPを有しているだけの保険営業マンだけではダメです。
独立系FPも交えて検討しましょう。
どれを買ったらいいかよりも、どういったお金の使い方が良いかを先に知って、考えて頭の中を整理してください。
私は不動産のプロだからこそ断言します。
頼れる『独立系FP』がいない不動産営業マンには気を付けてください。
不動産営業マンがFPの資格を持っているから正しい知識で接してくれると無闇に信じないでくださいね。
不動産営業マンとFPさんでは職務(役割)も違えば、お金を頂けるタイミングも違うのですから。
不動産営業マンは、物件を売ることや買うことが早くなることが稼ぎとしての職務です。正しい知識を使い、あなたに最適な購入のタイミングに先延ばしをしても1円の価値も得られず、会社内でも褒められることはない現実は押させてください。
知識は常に、他の専門家に確認できる状況を用意しておくに限ります。
私もお客様には「私の言った事を鵜呑みにしないで。検索するなどの確認を!」と強くお願いしています。
住宅ローンアドバイザーという資格は、FPのように将来設計が出来ることを表した資格ではありません。
それでは、4つのNGを解説していきます。
4つのNG
平均年齢・家族構成
「この数値より若かったら家を買うのは早い?」
「平均値よりも歳を重ねていたら、家を買うには遅い?損をする?」
「子どもが一人なら、家を買う必要ない?」
「子どもが多かったら、持ち家は絶対必要?」
そんなわけないですよね?
違いますね。
ダラダラと解説を書く必要もなく、意味がないことはお解り頂けたかと思います。
お金の対処は、年齢や家族構成により変わりますから実践的シミュレーションは必要です。
平均年収
確かに、ご家庭の収入は自宅を買ってもいいものかは気になって当然です。
お金の余裕は、心の余裕にも影響します。
夫婦ゲンカの本当の元凶は、稼ぎについての不満・不安が奥底にあることを相談に乗っている身としてお伝えします。
けれど、稼ぎについての指摘は夫婦の最低限の心遣いとして出来ないから、別の小さなことでのフラストレーションでぶつけてしまいケンカに発展していることは、実に多いものです。
では、平均年収より低かったら男性なら自分の価値を低く見なくてはいけないでしょうか?
年収が高ければ偉いんでしょうか?
現実のお話しをしましょう。
家庭のお金の相談を受け持つFP。
とくに独立して事務所を構えていらっしゃる方々が、口を揃えて言っていること。それは・・・
「年収が1,000万円~1,300万円。この家庭が、放って置けば15年程度で破綻するお金の使い方をしていることがもっとも多い。」
私は仕事柄、経験が豊富なFPの方のお話しを聞く機会に恵まれています。
上記が現実ゆえに、年収が高いから偉い・賢いとは一切位置付けていません。
年収が決して高くなくても夫婦の仲睦まじく、幸せそうな暮らしがにじみ出ているご夫婦に、数えきれないほどお会いしてきました。
だから、断言します。
モノは見方、捉え方次第です。
何より「現状の活かし方」が大事です。
平均予算
これこそ、生命保険の方や独立系FPの方に個別でライフプランニングをお願いしてみてください。
他の家庭の事なんて気にするだけ無駄です。
用意しておく自己資金。これも考え方次第、プランニング次第です。
不動産を知れば、知るほど。
安心した暮らしを知れば、知るほど。
この意味が分かってきますよ。
もしも、「どうしても他の家庭の話しも参考にしたい!」
そう思うのならば、お子さまの性別や歳の離れ方も兄弟構成も同じで、お相手の家庭のほうが子どもの年齢が上のご夫婦から話しを聞いてみると、実際の生活費について参考になりますよ。
できれば、成長期のお子さまや成長期を超えたお子さまのいる家庭が望ましいと思います。
同じ年代のお子さまの先輩夫婦では、まだ未経験のことが多過ぎるからです。
何より気にしてほしいこと
このパートはとてもとても大切なので少し長めです。
気にして頂きたいのは、使う金額(自己資金)ではなく手元に残しておきたい金額です。
これは、私独自の算出や見解ではありません。
とてもとても信用も実績も高いFPの方々が口を揃えて教えて頂いたこと。
その受け売りです。
6ヶ月~1年、収入が途絶えたとしても暮らしていけるお金は、手元に残しておいてください。
定期預金など必要な時に引き出せない、動かせないお金は除きます。
補足ですが、上記の資金的体力の持続期間は店舗運営、事業においても同じことが言えます。
上記の期間が無収益でも従業員さんへの給与を含め、支払える貯えが企業になければ次の事業展開や情勢次第で破たんの結末しか迎えません。
テナントの賃貸借契約を解約する場合は、何か月前に解約予告をするものかご存知ですか?
基本的に解約は6ヶ月前の申告です。
手元のお金の見方は暮らしも多くの事業も同じなんです。
それぐらい先のことは見通しを付けた経営をしてください、ということも意味しています。
借主とオーナーを繋ぐ仲介業である不動産会社は、解約通知期間と経営の擦り合わせぐらいのことは基本知識、基本説明として運営方針に含めてもらえるように進言するのがマナーレベルの話しとされています。
お金と世の中のことを知らない営業マンが担当者に付くと借金が下手に膨らむ原因のひとつは、初めてのテナント契約の際に得た知識にも依るところがあるんでしょう。
何事も健全な世の中のお金の流れを基軸として接客をすることがお客様を守ることに繋がるんです。
夫婦は『●●家』の共同経営者。
このように定義をすると、家の購入方法も家計の維持も夫婦仲の維持も、おもしろいほど社会で善しとされているコツや法則と同じだと気付けます。
どこかで得た知識を、どこで、どのように転換して活かせるのか?
自宅の購入ほど中身の詰まったフィールドはありませんよ。
仕事やお金回り、人間関係が良くなっていってしまうのですから。
不動産業務って、本当に世の中の流れを良くも悪くもお客様の実態で目の当たりにする業界なんですよ。
話しを戻しましょう。
購入時の諸費用は住宅ローンと一緒に、同じ金利で借りられる時代です。
「手元に残すお金がまだ溜まっていないから。」といって自宅を買ってはいけないなんてことは決してありません。
貯蓄できる余裕が生まれる購入予算の設定であることが大事なんです。
貯蓄の余裕が生まれる購入予算の確認をお忘れなく。
家を買うタイミング
結婚、出産などの節目である必要もありません。
それでも・・・
「買いたい時が買い時」
「買うなら早い方が良い」
「賃貸より購入した方が得」
こんな世迷い言(よまいごと)を信じないでください。
「本の題名になっていた。よく耳にするから。」
流されないでください。
何の言い訳にもなりません。
ノウハウ本は、著者の解釈に他なりませんからね?
購入のタイミングの見定めには、損益分岐点という考え方があります。
俗にいう「賃貸のままが良いか?買ったほうが得か?」
「数字だけで見ると6年住み続けたら損ではない。」というFPがいます。
申し訳ありません。
それは、人や暮らしを視野に入れない世界での話です。
独立系FP事務所の代表であっても偉そうに言わないでください。
大きな間違いです。
投資用不動産と自宅とでは、数字の見方が違います。
現実にそぐわない数字で割り切るだけのFPには、十分にお気を付けくださいね。
皆さんは、家族や暮らしを考慮できる心あるFPをお探しください。
お客様から教わったこと
不動産売買というのは、実に多くの家庭を見ることになります。
お若いご夫婦もいらっしゃれば、相続案件などで80歳以上のご夫婦も何組もいらっしゃいました。
幸せな購入や売却もあれば、不幸せなきっかけの売却もあります。
家族やご夫婦の様々な在り方や考え方を聞かせて頂きました。
一組として同じものはありませんでした。
たくさんのお客様のお話しのおかげで、私は妻と知り合った時から一度もケンカをせず、それでいても深い理解の仕方を実践することが出来ています。
最初は相手の考えを受け入れがたいこともありました。
それでも、相手の話しの聞き方を解かったことで、理解と納得のできることなのだと気付くことばかりでした。
ケンカがないことが正しいわけではありません。
ケンカがあるから相手を分かり合える、そういうご夫婦は年齢を問わずいらっしゃいます。
・・・お子さまへの影響については、それぞれのご夫婦で話し合ってくださいね。
他人には分からない夫婦円満の形のひとつの場合もあるんです。
パートナーや家族を不動産担当者に語れるくらい理解を深めてみてください。
それを伝えれば、平均ではなくあなただからの接客を受けられます。
結果、相性の良い素敵な住まいと巡り合えるのだと断言します。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、『参考NG』4つの話しをさせて頂きました。
・平均年齢
・家族構成
・平均年収
・平均予算
これらに惑わされないでくださいね。
データを信じるよりも『これまでの時間』を信じてみてください。
自宅購入のタイミングは、すべてあなただけの「個性・特別性」から考えていくようにしてみてください。
賢い暮らしには、諸費用の準備や住宅ローンの組み方だけではありません。
ご夫婦の価値観に基づいた状況把握と、それに合わせた不動産知識の応用が必要です。
ネットや本で情報を収集してから考えるより、私と話したほうが早く答えは見つかり、損や失敗を防げます。
状況に合わせた不動産知識の応用、不動産業者との円滑なやり取りサポート、なにより家族会議のサポートを得意とするほど『意見の掛け合わせ』ができることが私の強みです。
不動産会社、営業マンに不安がありましたら、私がお役に立てます。
きちんと仕事を果たすための本気のセカンドオピニオンです。
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【不動産の家庭教師】
嶌田 竜也
保有資格
相続士(認定永年会員)/宅地建物取引士/住宅ローンアドバイザー
STRコミュニケーションアナリスト
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