閲覧くださり、ありがとうございます。
不動産の家庭教師の嶌田(しまだ)です。
今回は、冷静に自宅購入を考えるうえで知っておいてほしいことのお話しです。
「世間でよく耳にするから正しい」
不動産業界ほど、この刷り込みが怖いものはありません。
知っておくことで、気が楽になったりしますよ。
押さえるべきは根幹
何事も同じだとは思っていることがあります。
トラブルや悩みというのは樹木に例えると枝葉です。
その場を凌いでも、発生する原因を改善しなければ似たようなことが起こります。
一般の方からすれば別問題に見えても、専門家からすると原因は同じだと辿り着きます。
樹木の幹や根を知り、元を絶てば損や失敗は未然に防げます。
「不動産て複雑で難しそうで、何から手を付けたら良いのかわからない…」
「不動産会社の話しは本当のことでしょ?」
結果、慌てるかのように営業トークに乗ってしまい購入。
後になって気付くことがあり、弊社に問題解決のご依頼があります。
そもそも失敗する原因を知ってしまえば良いんです。
失敗の5大要因
原因は、この画像の中に挙げている5つです。
あなたが、この中の一つでも自宅購入をする動機が入っているのなら、少し冷静になることをオススメします。
今回は、冷静になれる考え方をお話しします。
絶対ダメ、ではありませんよ?
あなたの現状と照らし合わせてほしいということです。
小学生の頃、友人が教えてくれた言葉を今でも覚えています。
「この世に絶対なんてないんだって。」
本当にそうだと思います。
その一つに、万能なサービスは無いのと同じように。
人の好みによっても結果は変わるからです。
ひとつずつ解説していきます、それでは本題に。
買うなら早い方が良い
買うなら早いほうが良いって言葉、耳にしたことはありませんか?
早い方が良い理由は、幾つかあります。
『退職金に手を付ける金額が少なくて済む』
『最長期間で借り入れられれば月々の支払いが少ない』などなど。
この辺りは、他のネット記事にわんさか書いてあるでしょう。
そこは、他の方にお任せするとして…
早期購入を煽(あお)るのは、購買意欲を高めるのが目的です。
それを意識しながら読めば、書き手の戦略と情報を読み分けることができます。
有益な情報や考え方だけ抜き取ってしまえばいいです。
実際に私とお会いした方はビジネスパートナーであれ、お客様であれ、多く言われることがあります。
「話してると買うことに冷静になれますね」と。
画像に書いてある通り、お客様の家庭ごとに最適な購入時期は違うんです。
だから、今では生命保険業の方やファイナンシャルプランナー(FP)の方が当たり前にライフシミュレーションを提供しているんですよね。
こうやって、カテゴリーを超えて世間の流れと絡めて考えていくことは、本当に大切です。
子どもに対する考え方、教育方針も家庭ごとに違いますね。
一人部屋を与える時期の考え方一つでも、違いますよね?
私は、中学3年生の時に一人部屋を与えてもらいました。
長男の兄は当時、大学生でした。
それまで男三人、大部屋とはいえ共有。
子どもが何歳の時に一人部屋を与えなければいけないなんてありませんし、きっと、あなたの状況も違うでしょう。
その他、働き手の状況も考える必要があります。
現在取り掛かっている仕事のプロジェクト、日々の忙しさなどです。
勤務先の状況も踏まえなければ大変なことになります。
そもそも、忙しくて家族できちんと話し合えない状況、心に余裕もない生活…
そんな中で観る視点や判断基準て、その後の将来も踏まえた買い物で有効的な価値基準でしょうか?
外的要因による判断基準や価値観も尊重した購入を心掛けてください。
日本には、こんな言葉があります。
「家は3回買わないと良い住まいに巡り合えない」
断言します。
不動産業界が、お客様把握と情報提供を怠り、考える余裕を与えてこなかっただけ。
その象徴的言葉です。
『日本人は』とか『家って、そういうもの』
そんな一括りにしてはいけないことです。
将来まで使える家を
これは、≪丈夫さ、使い易さ≫という観点では正解だと思っています。
将来の売却の際にも、丈夫さと使い易さは価格や成約までの期間に影響しますから。
今回お話ししたいことは、別の視点です。
『何かあった時のため。両親が泊まりに来た時のため。』など
理由を付けて、今は必要のない空間を用意しようとすることが失敗や損を招きます。
住み替えの法則をご存知の方はしない考え方でもあります。
知っていながらの選択には覚悟があるから、そこには価値があります。
知らずにしていることが損です。
お客様が価値を感じていることは、専門家であろうと他人が止めることは無いと思っています。
知っておいてほしいことは、人間の行動心理です。
『将来のためにこのスペースは使わない』と思っていても、お子さまが居れば想い出の品は増えます。
余程のことが無ければ、スペースがあれば我慢する必要はないわけです。
だから、行動心理としてはスペースを使い切ろうとしてしまうんです。
結局、手狭に感じ住んでいられる期間は短くなり住み替えに至るケースは少なくありません。
不動産業界にとっては有り難い限りでしょうね(笑)
実際問題、エリアによっては希望の物件が存在しない物件条件で住まいを探すことにもなりかねません。
賢い住み替え、損をしない買い替えというのがあります。
ちょっと小難しい話しですが『住み替えの損益分岐点』を知ってください。
そして、ジャストサイズという考え方を持ち合せてください。
すると、お金の面でも住み心地の面でも賢い、あなたの家族だけの暮らし方が見付かります。
頭金は入れたほうが良い
ちょっと前置きを。
頭金は購入時の諸費用に含まれないことを知っておいてください。
担当者との会話では、ここを聞き分けておかないと勘違いなどが生じてしまいます。
さて、本題に戻りましょう。
頭金を入れる目的って、なんでしょうか?
一つには、画像の通り『利息の軽減』でしょう。
購入金額の20%の頭金を用意すると住宅ローンの利息を下げてくれる金融機関はあります。
また、借り入れ金額が少なくなるのですから、その後の返済額も軽減できます。
もしくは、完済時期を1年でも短くすることが出来たりします。
何が損に繋がるのか?
それは、『お金を使う』という行為は多くの方がお金が無くなる行為だと思っていることです。
そこに損を生む問題が明確にあります。
お金を使うとは、手元から離れることを指すだけです。
増やす行為(資産形成)も『お金を使う』行為です。
例えば、100万円を頭金として考えているとします。
その場合に、その100万円が生む効果(金額)をしっかりと確認しましょう。
利息は、いくら軽減できるのか?
銀行に預けておくのは、今では増えない行為です。
仮想通貨やアフィリエイト、ネットワークビジネスなど権利収入は資産形成に入りません。
詳細は今回、省きます。
私は、ネットワークビジネスの否定派ではありません。
商材や会社は悪くなく、広めている人が悪くしている業界という認識ですので。
広めている人次第という言葉にさせて頂きます。
あなたが検討している資産形成は100万円の元手で、いくら増えることになるのか?
この話しの要点は2つ。
①住宅ローンの利息は借りた時点で、ほぼ確定している。
②資産形成・・・お金がお金を生むものは時間が経つほどに効果は大きくなる。
まともな資産形成ならば、もしも、あなたが資産形成についての勉強に2年など時間を費やしたとしても、頭金で軽減できた住宅ローンの利息を1年足らずで追い越してしまうでしょう。
そういうものなんです。
不動産に手を出す前に、お金について知ってみてください。
繰り上げ返済は有効的
住宅ローン控除の制度の活用を考えると、10年間は繰り上げ返済はしないほうが良い。
その後は繰り上げ返済をして退職金の確保などに繋げましょう。
そう言うファイナンシャルプランナーもいるでしょう。
その見解、否定させて頂きます。
雑誌に載っている人がスゴイと鵜呑みにするのは止めてください。
特に、不動産雑誌。フリーペーパー。
理由うんぬんよりも、具体的な事例をお話しします。
これは、私のお客様ではなく、前職の先輩のお客様に実際起こっていた話しです。
そのお客様は、ことが起こった当時、住宅ローンの残りが5,000万円ほどあったそうです。
相続により、思わぬ現金収入が5,000万円。
繰り上げ返済が良い手段という思い込みから、全額完済。
これで住宅費の心配もなくなり、肩の荷が下りた想い。
そんな暮らしになった一か月半後、ご主人が事故で帰らぬ人となってしまいます…
将来まで見通した際の生活資金を考え、売却相談に来られました。
ここで一つ、住宅を買った際に加入する≪団体信用生命保険≫を考えてみてください。
もしも、相続で取得したお金を使っていなかったら、住宅ローンは完済、ゼロになります。
手元には、相続したお金5,000万円が残っていたはずです。
お子さまと、その家で暮らし続けることは難しくなかったということです。
この事例は大きな金額の話しですが、金額の大小の話しではありません。
繰り上げ返済に≪使ったお金≫の有益性を考えてほしいんです。
男性が住まいを買う理由に、『家族に家を残せること』があります。
その想いを汲んだお金の使い方、暮らし方ができる住まいへの知識を手にしてください。
家を買うって、想いを形にすることでもあるんです。
賃貸より購入したほうが得
購入したほうが得。
これは耳にするだけではなく目にすることもあるのではないでしょうか。
なんて不動産会社にとって好都合な言葉でしょう。
不動産屋さんの店頭に「賃貸VS購入」なんて題目で比較ポスターが張り出されていたりしませんか?
でも、賃貸と購入の比較は行政から禁止されている違反営業方法であることは、ご存知ですか?
宅建の資格更新講習でも必ず学びます。
これを知っているだけでも、その不動産会社の風土・文化・社員教育を推し量ることができますよ。
下手に購入するよりも、賃貸でずっと暮らしたほうがお得で賢い暮らし方はありますよ。
先に述べた通り、家庭ごとに違うので画像に損をしないための事実確認の方法を書かせて頂きました。
住まいを買うことのメリットの一つに、高齢になったら家を借りるのも大変になる、というものがあります。
しかし、これもいずれ変わってくるでしょう。
高齢社会となった今、住宅事情に高齢者を取り込んでいかなければなりません。
若い人にだけ貸し出す賃貸経営は、いずれ難しくなっていくわけです。
ビジネスは常に、顧客層の厚いところに手を差し伸べるものです。
それがマーケティングです。
不動産は、これまでのお話しした通りカテゴリーを超えて考えてください。
社会状況の変化も見通して考えてください。
お金について知ってみてください。
情報と知識で自分を守れるようになっておくことをオススメします。
これらを知らない不動産会社の担当者に焦らされるがままに≪物件の良さ≫だけで決めることになってしまいます。
断言します。
上記に挙げた多角的な視点でのお客様対応について、不動産会社は社員に教育していません。
まとめ
今回の『5つの失敗する原因』、いかがでしたでしょうか?
結論としては、世間や皆がやっていることが正しいわけではない。
あなたは、あなたの家族はどうなのかが最も大事な焦点だということです。
営業マンの「皆さん、そうしている」に流れないように。
あなたの状況と向き合ってくれる担当者と出会ってください。
それまで、不動産会社は切り替えてしまいましょう。
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知る努力と、自分で立ち向かう覚悟を。
あなたが、家族を守れる人になれますように。
エンドユーザーの皆さんが損や失敗をしないために。
各業界の担当者には『お客様の信頼に誠実な対応で応える一つ』として書いています。
【不動産の家庭教師】
嶌田 竜也
保有資格
相続士(認定永年会員)/宅地建物取引士/住宅ローンアドバイザー
STRコミュニケーションアナリスト
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